チェコ野球に強みを持つのが日本チェコ協会の特徴です。
その日本チェコ協会が送る、2024年のチェコ野球のプレイバックです。
7月
暗雲
次世代の若手が戦うU-18欧州野球選手権がドイツのレーゲンスブルクで開催され、前大会3位だったチェコ18歳以下代表は過去ワーストタイの7位で終焉。優勝はイタリア、準優勝はドイツ、3位はオランダ。因みにチェコの監督はチェコ野球協会副会長のプロハースカ氏。
8月
雪辱
プラハベースボールウィークに続き、再びチェコ国内でドイツ代表とチェコ代表が3連戦で激突(ドイツシリーズ)。トシェビーチで1試合、プラハで2試合開催され、ドイツが2-1で勝利し、プラハベースボールウィークの雪辱を果たしました。
9月
絶対王者 vs 大型補強
チェコ国内リーグの最高峰、エクストラリーガのプレイオフファイナル、チェコシリーズは「王者24度」のドラチ・ブルノ対「チェコの4番と元NPB/MLB投手を補強した」フロシ・ブルノのブルノ市内の2チームの対戦となりました。
両チームともリーグ戦は25勝10敗と言う成績で1位。ドラチはWBC代表だったミラン・プロコップ選手が日本でプレイするために抜けた影響か、シーズン序盤は苦戦していましたがプロコップ選手の復帰後は連勝街道。
フロシは元巨人ドラフト1位の村田透投手の他にドミニカ共和国の投手を獲得しようとしましたがビザが下りずに入国できず(観光ビザすら下りなかった模様)。終盤に外国人投手を補強しますがチェコシリーズは4勝1敗でドラチが勝ち、25度目のチェコ王者に。
プレイオフではプロコップ選手が3本塁打、10打点と大暴れ。日本の独立リーグでベンチを温めていたどころか最後はベンチにすらいなかったとは思えない大活躍でした。
チェコの四番、マルティン・チェルヴェンカ選手をテンポ・プラハから、2部に降格したテフニカ・ブルノの主砲のマテェイ・メンシーク外野手を補強したフロシでしたがチェコシリーズの後にアレックス・ダーハク監督を解任し、U-23代表の監督でもあるペトル・チェフ氏が新監督に就任。
尚、昨年準優勝のテンポ・プラハは入れ替え戦で負け続け、まさかの2部落ち。衝撃は走りました。アマチュアと言われるチェコ野球ですが、外国人選手は「プロ」です。ちゃんと給料が出ます。チェコ人選手は学生だったり本職があるのですが球団から報酬が出ている選手もおり、セミプロと言うのが正しい認識だと思います。
10月
サイ・ヤング賞受賞投手、飛来
プラハベースボールウィーク、ドイツシリーズに続き、チェコ代表が再びプラハに集結。
対戦相手は世界ランキング41位、欧州ランキングで17位のスイス。
世界ランキング14位(当時)、欧州ランキング3位のチェコが対戦するには格下過ぎる相手。しかし、とてつもない注目を浴びる試合となりました。
その理由はスイス代表にMLBのサイ・ヤング賞(日本でいう沢村賞)受賞歴があり、昨年横浜DeNAベイスターズに所属したトレバー・バウアー投手が登録。バウアー選手はスイス国籍を保持していない上、スイスにルーツも無し。スイス代表のコーチと知り合いで、バウアーを連れて来るという条件でチェコとの対戦が実現した模様。尚、スイス代表はバウアー投手も含め、選手は自腹でのチェコ滞在でした。欧州野球選手権でも交通費や宿代は自腹だそうです。
バウアー投手は2戦目に先発。対するチェコはWBCの初戦の中国戦に先発し、好投したダニエル・パディシャーク投手をマウンドに送りました。試合前にはバウアー投手からパディシャーク投手を訪ね、話をする場面がありました。
因みにスイス代表にはお父様が米国人であり、お母様がスイス人のハーフ、ノア・ウィリアムソン選手がおり、ウィリアムソン選手は関西独立リーグの兵庫ブレイバーズで今季プレイ。ウィリアムソン選手は本来外野手なのですが、二刀流に挑戦中で、なんと初戦に先発。好投します。
尚、バウアー投手のみスイス代表のユニフォームを着用せずに試合に出場。忘れたからとかユニフォームが無かったからという理由ではない模様。
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